プロジェクト４は、コロンビア・プラナダス農協のナチュラル豆です。

デカフェ加工に合うスペシャルティ豆を選定するときは、その豆の「向き不向き」を見極めることがとても大切だと思います。
コロンビアは、香味や味がしっかりと残り、豆が欠けることが少なく、カフェイン除去率も高いことから、innocent coffeeのレギュラーラインナップに積極的に取り入れています。

中でもカスティージョ豆は、カトゥーラとティモールのハイブリッド豆で、人工交配種です。さび病などに耐性があり、病気や虫食いに強い豆。ハイブリッド豆は味に問題があることも多いのですが、この豆は例外で、雑味がなく味も良く、評価が非常に高いです。コロンビア産コーヒー豆の中でも、最も期待されている豆の品種の一つです。

また、豆の製法も、デカフェとの相性に大きな関係があります。
製法には大きく２つの方法があり、コーヒーチェリーをはがし水で洗ってから干す方法が「ウォッシュド製法」、コーヒーチェリーが付いたまま乾燥させて果肉を後から剥がすのが「ナチュラル製法」です。
デカフェ処理に特に相性が良いのは、「ナチュラル製法」。とても手間のかかる製法ですが、香味が強くしっかりしているためです。

コロンビアカスティージョ・ナチュラルは、デカフェとの相性がとてもよいです。風味特性が高く、ほかの品種にない味わいを作り出しています。

今回はデカフェではなかなか難しい「極浅煎り焙煎」にこだわってみました。まだまだ残暑が厳しいので、爽快さと、オレンジのようなクリアな果実味がテーマです。

通常、豆の焙煎は温度と形状変化、ハゼる音や時間、色味を確かめて焼いていきます。しかしデカフェ豆の焙煎は色で判断することができません。デカフェ処理の段階で、生豆の色が少しだけ濃く変化しているためです。そしてほとんどハゼません。

浅煎りの焙煎は特に難しく、デカフェ処理前のカフェイン入り豆の味を基準にして、「味で評価」をします。
お客様の中には、これは浅煎りの色味ではない！！という方もいらっしゃいますが、デカフェ豆の場合は、色では判断せずに、ぜひ味で評価をしてください。鮮度の高い最上質の豆でしか味わえない、ジューシーさを出せるように焙煎をしていきます。

ハンドドリップで抽出するときは、「細かく挽いて高めの温度でゆっくり」抽出することをお勧めします。エスプレッソマシーンを使用する場合も、「細かめ、粉多め」がお勧めです。
デカフェは湯が浸透していきにくい特徴があるため、急いで淹れてしまうと、豆本来の味が出て来にくいです。浅煎り豆は特に硬いため、さらに湯が浸透しません。ぜひ、細かめに挽いていただくことをお勧めします。

今回のプロジェクト４では、コーヒー豆だけでなく、アイスクリームを作りました。およそ２年をかけて、長野県の専門工場さんとご一緒に開発してきた結晶です。

一番の課題は、「もっともっと、コーヒーそのものらしく！」という、私たちの求める濃さと深さをどうやって実現するか、でした。鮮度の高い、最高品質のスペシャルティ豆は、そのまま食べてもとても後味が良く、フレッシュで美味しいんです。その感動をそのままアイスクリームにするために、コーヒー豆をパウダー状に挽き、１カップあたり5gのデカフェコロンビア豆を練りこんでいます。長野産牧場生乳とコーヒー豆、それ以外のものは最小限に抑えています。

食感は、クッキーアンドクリームに似ていますが、生乳に鮮度抜群のコロンビア豆のチョコレートやオレンジの風味がうつり、びっくりするほど爽やか。新感覚です。限りなく甘さ控えめで、コーヒーアイスクリームの概念を覆す、全く新しいものになったと思います。

コーヒーが何よりお好きな方に、ぜひとも召し上がっていただきたいです。
オンラインショップにて予約注文を承ります。数量限定につき、なくなり次第終了です。
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